今秋、CHOCOLATE ADDICT CLUBは3周年を迎えます。
皆様のご愛顧のおかげで、チョコレートとカカオの最前線を追求する挑戦を3年続けることができました。
この度、3周年を記念し、再販のご要望を多くいただいているチョコレートオペラを2年ぶりにお届けします。
バージョンアップの開発秘話を、商品開発担当の上西が語ります。
コーヒーの風味を、チョコレートで置き換える
上西
「オペラ」はコーヒーのビターな香りとチョコレートの風味を多層構造にして楽しめるところが魅力です。
CHOCOLATE ADDICT CLUBではこのコーヒーの風味を、チョコレートに置き換えて、より新しい魅力を引き出したいとこれまでチャレンジしてきました。
今回はその挑戦をさらに極めて、完全にチョコレートだけで構成するレシピを開発しました。
使用したチョコレートは「HIGH CACAO」という、カカオ濃度が高く、苦味・渋味も強く感じられながら、甘いスパイス香など心地よい甘味を感じられるチョコレートです。
Minimalの「HIGH CACAO」チョコレートは、高カカオなのにとても食べやすく、甘さを伴った心地よいビターさを感じるチョコレートで個人的にもお気に入りです。
世界各国から仕入れているカカオ豆の中から、苦みが少なく、良質なカカオバターの甘味を持っているカカオ豆を厳選し、独自のレシピ配合と、焦げを作らない丁寧な焙煎や摩砕精錬の技術で仕上げているからこそ実現する味わいです。
コーヒーの持つ味わいを分析して再現する過程で、いろいろな試行錯誤をしました。
当初はほうじ茶を使って試したりもしましたが、最終的にはチョコレートだけですべての香りを整えました。
9層全てにチョコレートを使用
上西
今回は、5種9層のパーツで構成しています。
全パーツにチョコレートを入れていますが、それぞれに細かく役割を持たせ、チョコレートの配分を変えています。
Part 1 グラサージュ
トップになるので、美しい艶がでるように仕立てています。
Part 2 ビスキュイジョコンド(アーモンド生地)
フィリピン産ココアパウダーを練り込んだスポンジ生地を、自家製チョコレートシロップに漬けました。
Part 3 ガナッシュ
HIGH CACAOの心地よい苦味をダイレクトに感じられます。生クリームを少なめにしチョコレートの味わいを際立たせました。
Part 4 チョコレートバタークリーム
メレンゲを加え、バターを使いながらも軽やかな印象になるよう仕立てました。
Part 5 板チョコレート
食感のアクセントに粗挽きの板チョコレート(HIGH CACAO)を敷きました。
ガナッシュではHIGH CACAOの心地よい苦味を感じられるように最も濃厚な配合にしている一方で、ビスキュイジョコンドはチョコレートシロップをしっかり感じつつ重すぎないような配合に抑えています。
トップのグラサージュは美しい装いにするため光沢を重視し、一番底に敷いた板チョコレートは食感のアクセントを持たせています。
香りを引き出すチョコレートと、味わいを押し出すチョコレート
上西
個人的に最も注意を払ったのは、9層のチョコレートの配分です。
オペラは単純にチョコレートの量が多ければよいというものでもありません。全部の層が濃厚だと、ただの重たいチョコレートケーキになってしまいます。
そこで、グラサージュとチョコレートバタークリームでは香りを引き出す役割を持たせ、ガナッシュとビスキュイジョコンドは味わいを押し出す役割を持たせました。
各層の細かなグラデーションを設計することで、全体としての多層的な味わいを表現しています。香り豊かなHIGH CACAOをバランスよく配置することで、Minimalらしい軽やかな印象のオペラに仕上がりました。
解凍して美味しくなるように調整
上西
2年ぶりにバージョンアップするにあたり、前回皆様からいただいたアンケートのご指摘を読み返し、解凍時の美味しさに気をつけて改良を加えました。
具体的には、解凍時に結露で水気を出さないようなレシピに変更し、包丁でカットしやすくしています。
解凍の際は、ビニール包装から出した状態で常温または冷蔵庫で一定時間を置いていただけると、美味しく召し上がれると思います。
3周年記念の復刻「チョコレートオペラ」は、Minimalの3年間の進化が詰まっています。
オペラは一層一層の積み上げを要する造り方で、職人の細部への丁寧な技術が求められます。今回、満を持してお届けできるよう職人一同、力を入れています。
ぜひこの機会をお見逃しなくお楽しみください。