Minimalは2023年12月1日で、創業9周年を迎えることができました。
いつも応援してくださっている皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
2023年のMinimalは、大きな節目になりました。新型コロナウイルスに見舞われた約3年間を経て、新たな、そして大きな一歩を踏み出せたと感じています。
今年を締めくくるJournal連載企画としまして、代表・山下が社内各部署のメンバーと振り返る特別対談をお届けします。第1回はイントロダクションとして、山下が2023年を振り返ります。
※9周年御礼プレゼント企画についてはこちら
コロナ禍を経て、2つの新業態にトライ
山下
2023年は、Minimalにとって大きな方向性を決める一年となりました。
9月に「Patisserie Minimal 祖師ヶ谷大蔵」、11月に「Minimal The Specialty麻布台ヒルズ」という新業態の店舗を2つ出店しました。この準備に全精力を傾けたと言っても過言ではない一年でした。
大変でした(笑)
Minimalでは「1店舗=1業態」という方針で臨んでいるため、新店舗を出すということは新業態に挑戦することを意味します。
新店舗のそれぞれのコンセプトから内装デザイン、メニュー開発まで同時並行で動いていました。スタッフは常に新しいチャレンジに向き合うことになり、少し負荷をかけたかもしれません。(今後の対談できっと話が出てくると思います)
新店開業までの、積み重ね。それぞれの店舗ができるまでの布石
山下
新業態といってもまったくゼロから立ち上げたわけではなく、いくつかのステップがありました。
祖師ヶ谷大蔵のパティスリーは、もともとコロナ禍に始めた「スイーツチャレンジ」という、ご自宅で手作りスイーツを楽しんでいただく商品開発が起点でした。チョコレートティラミスやフォンダンショコラなどの新作スイーツに着手したことが、次の「CHOCOLATE ADDICT CLUB」につながりました。
「CHOCOLATE ADDICT CLUB」は、Minimalの新作・限定作スイーツを毎月楽しめるサブスクリプションサービスで、2021年11月にスタートしました。製造量は「スイーツチャレンジ」の3倍以上になり、パティシエ・ショコラティエチームの開発力と製造キャパシティが鍛えられました。
そして、次に「Minimal Collective」というメンバーシッププログラムのImpact6の特典として、チョコレートスイーツのコースメニューの開発を手がけたことが、最後の試金石になりました。
※コースのレポートはこちら
祖師ヶ谷大蔵のパティスリーに対しては、デセールカウンターを設置する布石となりました。
さらに麻布台ヒルズのレストラン業態に関しては、コースというものがもつ価値を理解するものとなりました。
こうして流れを振り返ると、満を持して新業態開業という感じもしますが、開発の現場ではパティシエの山田・奥野・片岡を中心に、オープン直前の最後の最後まで奮闘してくれました。
また、サービス面においての、祖師ヶ谷大蔵のパティスリーや麻布台ヒルズにたどり着くまでの道のりもまた、一歩ずつ階段を登っていきました。
Minimalでは、創業からプロダクトを通してお客さまとのコミュニケーションを大事にして、サービスを重視してきました。
毎日の何気ないチョコレートを通した会話や、それぞれのプロダクトにこめられているカカオ・チョコレートの情報、つくり手の想い、それらをきちんと全社で理解する勉強会の場など、9年間一つ一つを丁寧に続けてきたことが新しい業態におけるサービスの原型になっています。
まだまだ始まったばかりで未熟な部分もありますが、コミュニケーションを重視したMinimalならではの新業態でのサービスを、スタッフのみんなとここから磨きをかけていきたいと思います。
(この辺の大変な話も今後の対談でできてきそうですね(笑))
チョコレート製造機材を独自開発
Minimalのコアコンピタンスはカカオ豆からチョコレートを作り上げる製造技術です。今年は2店舗オープンの裏側で白金高輪の工房移転も同時に走っているという超ハードスケジュ-ルです(苦笑)
この新工房の建設と同時に、カカオ豆を加工してチョコレートを製造する機材を独自開発しています。
脱穀・焙煎・磨砕という大きな工程ごとに9年間積み上げてきたノウハウを体系的に整理して全く新しい機械に落とし込むプロジェクトです。
エンジニアリングディレクターの朝日と僕が中心となって数年がかりで開発したのですが、これまでのMinimalの知見が詰まっているのと同時に、今後のMinimalの方向性を決める重要な要素になります。
企業秘密の部分が多いためどこまでお話しできるか分からないですが、この周年企画で共同創業者でもある朝日と膝を突き合わせ、ゆっくり対談してみようと思っていますのでお楽しみにして下さい。
レストラン向けクーベルチュールの進化
山下
Minimalではレストランやパティスリーなど向けに、チョコレート原料(クーベルチュール)の卸販売を始めました。仲の良いパティシエさんやシェフ達に生地を販売して欲しいと声をかけてもらった事がきっかけになっています。
多くのパティシエやシェフの方々にスイーツ原料としてMinimalのクーベルチュールをお使いいただくことで、フィードバックをいただきながら製造のレベルアップも図れています。
例えば今年は東京エディション虎ノ門さんにMinimalのチョコレートを使ってアフタヌーンティーを開催いただきました。エディションさんのペイストリーシェフが僕らのチョコレートの個性を理解して丁寧に仕上げていただき、多くの反響をいただき、とても嬉しいコラボレーションでした。
あまり人目に触れることの少ない仕事領域ですが、法人営業担当として活躍する小暮が販路を開拓しています。Minimalの知られざる側面の進化も、対談でお話しできればと思っています。
新店舗がどうしても目立つ年ですが、既存店やEC、製造、物流、卸、PRなど各部門のメンバーが献身的に持ち場で働いてくれたことを思い返しています。
9周年記念対談では、スタッフ一人一人にフォーカスしながら、今年のMinimalの進化を振り返っていきたいと思います。
普段なかなか聞けない生のスタッフの声や裏話を聞いてもらいたいと思っているので、ぜひご期待ください。
※第一回「【Minimal9周年記念対談】代表・山下×エンジニアリングディレクター朝日『“手仕事を極める”機材の、偉大な一歩!』」はこちら
※第二回「【Minimal9周年記念対談】代表・山下×シェフ・奥野『お店の人の個性が“業態”になる』」はこちら