Minimalを自分のスタイルで楽しむ方々にお話を伺う、インタビュー第7回。
ファッションモデルの傍ら、東京・池尻大橋で喫茶店「drip」の運営を手がける滝澤さん。
多忙に過ごす中、Minimalの楽しみ方やリラックス方法などについてお話しいただきました。
SAVORYはお酒と合わせると、ハーブの香りが引き立つ
−−Minimalを知ったきっかけは何でしたか?
滝澤さん
鷺沼(神奈川)にある「ザ・モダンコーヒー」というコーヒー屋さんで、浅煎りのコーヒーと一緒に買ってみたのがきっかけでした。
ちょっと値段がしたので「これは絶対美味しいだろうな!」と思って口にしました。ザクザクした食感とカカオの香りが口に広がってチョコレートの概念が変わるくらい衝撃を受けたのが最初でした。
−−今「drip」でもMinimalを取り扱ってくださっていますね。
滝澤さん
はい。喫茶店を始めるときにぜひコーヒーと合わせたいと思いました。お店では、ブラジルとエチオピアを合わせた「喫茶ブレンド」と、ライトロースト(浅煎り)の2種を出しています。
喫茶店が好きな方は濃いめのコーヒーを求めている方が多いので、「喫茶ブレンド」は深煎りにしてます。
これにはMinimalの「NUTTY」をおすすめしています。Minimalを知っている方も多いので、NUTTYを召し上がったことがある方には「’Arhuaco」をおすすめしています。
浅煎りのコーヒーには「SAVORY」をおすすめすることが多いですね。オリジナルのコールドブリュートニックには、ライムとスパイスを効かせているので、ハーブスパイス系のSAVORYとのペアリングはとてもいいです。
−−お酒とのペアリングもされますか?
滝澤さん
お店ではあまり扱っていないのですが、プライベートでウイスキーとよく合わせます。めちゃくちゃ美味しいですよね(笑)。
お酒は結構好きなので、個人的にはSAVORYが一番好きです。SAVORYを単体で食べると、少し草っぽい香りがするのですが、ウイスキーと合わせるとハーブの香りが立って余韻が長くなるので楽しいです。
ハーブってそもそも単体で食べるものではなく、料理や飲み物と合わせたときに引き立つので、SAVORYはドリンクとの相性がとてもいいと感じます。
ぜひチョコレートがザクザクしている理由を知って食べてほしい
−−プライベートシーンでMinimalはお使いになりますか?
滝澤さん
友達とごはん会をするときに手土産として持っていくことが多いですね。できれば面白いものを持っていきたいので、チョコレートはすごくちょうどいいんです。
Minimalの板チョコレートは甘すぎないので、甘いものが苦手な人がいても楽しめて、かなり喜ばれます。毎回、何枚か買って食べ比べを楽しんでいます。
ごはん会では「日本酒しばり」みたいにテーマを決めたりするときも、Minimalのチョコレートって楽しめるんですよ。
いろいろなお酒とチョコレートのフレーバーの組み合わせはもう無限に楽しめちゃう気がします(笑)。
−−Minimalのチョコレートはどのようにご紹介いただいていますか?
滝澤さん
私の知り合いはけっこうMinimalを知っているので説明するまでもなく、喜んでくれます。
お店で提供するときは、カカオ本来の香りや味を楽しめること、風味を生かすためにザクザクした食感になっていることを伝えています。
Minimalのチョコレートは浅煎りコーヒーのように、カカオの焙煎時に酸味(風味)が残るようにしていて、カカオを粗挽きにすることによってザクザクとした食感になって、それがよりカカオ本来の風味を感じやすくなっていると。
それがコーヒーとも合うのだと紹介しています。
−−先ほどから「香り」という言葉がよく出てきますね。滝澤さんが大事にされている感覚なのでしょうか?
滝澤さん
香りは重視しているかもしれないです。
昔から香りに敏感で、たとえば卵の香りが強いとそれが臭みに感じてしまって苦手なのですが、お店では自家製プリンを出しています。
卵が重たく感じられないように牛乳や生クリームの比率を増やし卵を解くときも湯煎しながら少しずつ温度を上げて臭みが出ないように注意をしています。
自分の納得している商品が今では一番人気になっていて嬉しいです。
コロナ禍をきっかけに、本当に好きなものを振り返る
−−モデル業をやりながら「drip」を開業されたのはどういった経緯でしたか?
滝澤さん
きっかけはコロナ禍でした。緊急事態宣言が出てモデルのお仕事が全部ストップしてしまいました。今までやっていたことができなくなったとき、自分の好きなものを振り返る時間になったんですね。
私は実家が喫茶店だったのでお手伝いでお菓子を作ったりコーヒーをドリップするのが好きだったなと思い出しました。
それで家でお菓子を作ってみたのですが、実家にいた時の要領で作ったら大量にできちゃって。もちろん自分が食べたくて作ってるのもあるのですが、家族や友達、誰かと共有する事も好きだったことに気づいて。
同じ時期にモデル仲間の一ノ瀬(共同運営者)も「nosegohan(のせごはん)」という名前で料理を作る活動をしていて、この時期だからこそやりたいという気持ちが重なって、2人で飲食のポップアップイベントをやることになりました。
その会場となったのが、今「drip」を開業しているこの場所なのですが、元々『TRACTION』という建築内装やデザイン等を手がける会社のオフィスとして使われていて、ポップアップをやっていくうちに、この場所で喫茶店をやろうとなってTRACTION、一ノ瀬と共に『drip』を作りました。
−−モデル業と喫茶店という、ユニークなライフスタイルですね。
滝澤さん
お店はもうすぐ2年になるのですが、コロナも落ち着いてきてモデル業も以前のように動くようになってきました。
飲食店も人の流れが戻ってきたので忙しくなってきましたね。今はアルバイトスタッフを雇って店舗を任せるようになってます。
モデル界隈でもコロナ禍を機に、ダブルワークを始めた人も増えて、働き方の幅が広がったように感じています。
全体の組み合わせで、心地よい体験をつくる
−−お忙しい毎日の中でリラックスする方法はありますか?
滝澤さん
自分の家が好きで、自宅で好きな音楽を流しながら料理をしたりする時間が癒しです。
美味しいご飯とお酒、食後にお酒とチョコレートを合わせるのも最高ですね!Minimalに出会ってからチョコレートにも興味が湧いて、他の会社のものも買ってみるようにもなりました。
私は、一つ一つの嗜好品というより「全体の組み合わせ」が好きです。
チョコレートだけでなくお酒と合わせるとか、食べ物だけでなく盛りつけている器だったり、空間も含めて考えます。
たとえば、今日は和食の気分だから、日本酒を飲もう。雨が降っているからノスタルジックな音楽をかけよう。照明を落としてキャンドルを焚いてルームスプレーで気分を変えてみよう等、今何をしたら自分が心地よく居られるかイメージして空間を作っていきます。私にとっての嗜好品はそういうものですね。
なぜなのかと考えると、実家がジャズ喫茶をやっていたことが大きいと思います。朝は父が焙煎したコーヒーとトーストが香り、常にjazzが流れていて、週末はミュージシャンが来て演奏して……今思えば特殊な、いい音楽を聴ける環境でした。
大人になって実家を出て暮らしていく中で、私が求める場所は「喫茶店」でした。常連のおじさんがタバコを吸って、マスターと世間話をしてるような喫茶店に行くと、実家みたいで落ち着きます。
私はタバコは吸いませんが、自分のルーツ(喫茶店)を大事にした、居心地の良い空間をお客様に体験してもらえると嬉しいです。
滝澤咲子さん
1994年、東京都生まれ。ファッションを中心にモデルとして活躍。2021年4月に喫茶店「drip」をオープン。
Instagram
@sakiko_takizawa
@drip_ikejiri
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