“チョコレート×お茶”の実験的UGCを開催しました。Minimal’s Table with GEN GEN AN

2018.06.07 #Event

5月26,27日に渋谷の茶葉屋”GEN GEN AN”さんと第2回目のMinimal’s Tableを開催しました。

今回のテーマは「旬の新茶」と「”チョコレート×お茶”の実験的UGC」。

前半は佐賀県嬉野で丹精込めて自社栽培をされた、採れたてのワイルドな新茶を、種類・製法ごとに飲み比べながらGEN GEN ANさんよりお茶のレクチャーをいただきました。 

 

後半はUGC(「ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ」ならぬ「ユーザー・ジェネレイテッド・チョコレート」)をコンセプトに、チョコレートとお茶を使った実験を行い、皆さんそれぞれの発想と官能で自由にレシピ開発をしていただきました。

 

■前半①:新茶は”爽やか”ではなく実は”ワイルドにフレッシュ”

”新茶”にどういったイメージがあるでしょうか?イベントでは「旬」「爽やか」「香り高い」といった声がありました。

そもそも新茶とは何なのでしょうか? 4月中旬〜5月中旬に採れる一番茶で、「フレッシュ」に加えて「ワイルド」「青っぽい」風味が特徴で、いわゆる「香り高い」とは少し異なるようです。

お茶は摘んでから熟成の中で「まろやかさ」「豊かな香り」「うまみ」を得ていきます。 そのため春に飲むお茶よりも秋に飲む方がオススメという茶師も多くいらっしゃるとのこと。

 

逆に新茶は摘みたてなので、GEN GEN ANの丸若さん曰く「青々しく、テロワール・大地から吸い上げたガツンと来るパワーを感じて味わってもらいたくて、熟成したお茶とはまた違う楽しみがあるんです」とのこと。

 

実はカカオの香りが強いチョコレートも、熟成で風味がまろやかになっていきます。Minimalは独自のフレッシュ製法でつくるので、特に出来たてはカカオのパワーをガツンと感じるチョコレートに仕上がるのですが、お茶もカカオも同じ農作物なので、フレッシュと熟成がもつそれぞれの良さに共感をしてお茶をいただきました。

 

■前半②:江戸時代のレシピでつくった新茶をいただく

まず飲むのは玉緑茶”冴え緑”の新茶。飲んですぐ「お出汁みたいな香りがすごい」という声があがりました。”冴え緑”は甘みがあって角が取れた味わいが特徴で、新茶ならではの青々しい力強い風味を味わうことができます。

 

”冴え緑”の旨味に驚いていると丸若さんからもう1つお話が。

実は緑茶は江戸後期にできたお茶で、日本に伝来した時は緑色ではなかったというものです。 今回は緑茶以前に飲まれていた”江戸以前のレシピ”とも言える”釜炒り茶”の新茶もいただくことが出来ました。

“釜炒り茶”は名前の通り、最高で400℃(!)にもなる薪火で熱した釜に投じた茶葉を手で炒ったもの。 

今では栽培と加工の技術が高まり「機械摘み・機械煎り」でつくられています。 “釜炒り茶”を飲んだ方からは「こんなに香ばしいお茶は初めて」「繊細なおいしさで、ほっとする」という感想をいただくことが出来ました。大満足の“釜炒り茶”でしたが、今回は江戸時代の再現レシピとも言える「手摘み・手煎り」の“釜炒り茶”もいただくことが出来ました。

 

「手摘み・手煎り」の“釜炒り茶”は、お茶どころの嬉野でも煎れる人が2人しかおらず、しかも7時間かかって出来るのはたったの400gという超がつく、市場には流通しない貴重なお茶。本当に特別な「手摘み・手煎り」“釜炒り茶”はまず見た目にも圧倒されるほどにきれいな「いぶし金」色をしています。

 

もちろん「機械摘み・機械煎り」でも十二分に美味しかったのですが、「手摘み・手煎り」はさらに香ばしさも渋みもクリアでまろやか、香りもフレーバードのように華やかで、ご参加者も目を丸くして一口一口、愛しむようにお楽しみいただきました。

 

「機械摘み・機械煎り」でも十分に美味しいお茶が「手摘み・手煎り」で更に美味しくなる理由は、やはり一番状態の良いお茶の芽だけを茶師が見極めて摘むことが出来て、さらに煎る時も気候や茶葉の様子を感じながらその茶葉・焙煎環境に応じて調整を出来るからこそ。 良質な素材を選び、活かすことで生まれるクオリティと、その背景には強い共感を感じました。

 

この後、白茶の「2017年秋摘み」茶葉と「2018年春摘み」茶葉の飲み比べと、「SAVORY FLORAL コロンビア産」のペアリングを行い、後半の実験に移ります。 白茶は見た目も香りも透明度が高い華やかなお茶ですが収穫時期が半年違うだけで「2017年秋はクリアで華やか」「2018年春は華やかでエネルギッシュ」、「本当に全然違う、時期で茶葉の成分が違うとこんなに変わるんですね」という感想をいただきました。

チョコレートのペアリングは、「2017年秋」はまろやかなのでチョコレートの白ぶどうのような華やかな果実味が引き出されて、「2018年春」は若さがあるので果実感は弱められてカシューのようなナッツ感が引き出されたおもしろい食べ合わせでした。

 

■後半:”チョコレート×お茶”の実験的UGC(ユーザー・ジェネレイテッド・チョコレート)

後半はUGC(ある意味「ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ」ですが、今回は「ユーザー・ジェネレイテッド・チョコレート」の意味)をコンセプトに、チョコレートとお茶を使った実験を行い、皆さんそれぞれの発想と感覚で自由にレシピ開発をしていただきました。 

「Minimal’s Table with GEN GEN AN」の第1回目、今回の第2回目では温かいお茶の液体と、チョコレートでペアリングをしてきました。この実験では状態を逆にしてMinimalのショコラトル(チョコレートスムージー)とお茶のパウダーやペーストを使って組み合わせの好みを探してもらいました。

お茶は、「ほうじ茶」と「緑茶」の「粉茶」(パウダー)と、少量のお湯で溶いた「ペースト」の4種類をご用意。

事前にGEN GEN ANさんとテストテイスティングをした時は、「ほうじ茶の粉茶」「緑茶のペースト」が合うという話をしていました。 ペーストは口に入れた瞬間のインパクトが強く、粉茶は逆に最初の印象は弱いですが口に残るので飲み終わりの余韻が長い印象です。

 

いざ実験が始まると、(今まで以上に?)大盛り上がりでした。 最初は「私はこのパウダーが好き」「こっちのペーストも上品で美味しい」といった話が聞こえていたのですが、途中から想定外の動きを見せていただきました。

4つの中から選ばれると思っていたのですが、ほうじ茶の粉茶とペーストを混ぜたり、ほうじ茶の粉茶と緑茶のペーストを混ぜたり、まさに創造を超えた「ユーザー・ジェネレイテッド・チョコレート」の世界が広がっていきました。  

 

結果的には微差ですが「ほうじ茶の粉茶」が一番人気でしたが、番外編の感想を多くもらうことが出来ました。

「ほうじ茶の粉茶とペーストを両方入れると、最初にペーストの香りがあって、終わりに粉茶の香りが来るので良いです。」「緑茶のペーストとほうじ茶の粉茶を入れると、最初に緑茶ペーストを濃厚に入れるとインパクトが強くてチョコレートと合うし、ほうじのパウダーで後味が心地よくクリアに気持ち良く感じるから好き」など。

私達も実験をしてみると「なるほど」と膝を打つような体験をさせていただきました。 やはり準備で想定していた以上のアイデアが生まれて、私達自身も美味しく楽しく発見をさせてもらったイベントになりました。

 

■今後の予定:6/23,24に第三回目を開催します ここまで2回のイベントを通して、チョコレートとお茶の組み合わせには今までのイメージを超えた可能性を感じることが出来ています。

次回はMinimalとGEN GEN ANが提案する「お茶×チョコレートの一品」をご用意したいと思っています。 まだコンセプトの段階で、これから試行錯誤を重ねていきますが、次回も「驚きのある新しい体験」をお届け出来るように準備を進めていきます。

まだ各日程数席の空席がございます。 ご興味いただける方はお早めにご確認ください。

 

Minimal’s Table with 幻幻庵 “第3回”

6/23,24 _ 9:00-11:00 @Minimal 富ヶ谷本店

 

#Event

← Previous
「FRUITY CITRIC コロンビア」明日6/1より発売開始(数量限定)
Next →
【Minimal代表山下のカカオジャーナルVol.2】Minimal初の”•••

Our Philosophy

引き算の哲学から生まれた、
新しいチョコレートのおいしさ

余分なものを引き算し、
カカオそれぞれの風味を引き立てる。
素材と真摯に向き合うことで生まれた
新しいチョコレートの体験を。

ABOUT Minimal Chocolate