「Minimal - Bean to Bar Chocolate - (ミニマル)」は、2021年より沖縄でカカオの栽培を始めました。昨年2024年5月に続き、今年2025年には昨年の倍量ほどのカカオの実の収穫に成功しました。
本プロジェクトの背景
Minimalでは2021年より、カカオの生育による味わいへの影響を探るため、沖縄に実験的に研究農園を設けて栽培の研究をしています。カカオの生育過程による味わいの影響がわかることで、より理想の味わいのカカオの生育が可能になると考えます。
日本・沖縄でのカカオ栽培のノウハウがない状況からのプロジェクトスタートでしたが、適切な土壌や受粉に最適な温度・気候、また日照条件など諸条件について実験を重ねることで、3年の歳月をかけついに2024年5月にカカオの収穫に成功しました。そして2025年5月には、昨年の倍量ほどのカカオの実の収穫に成功しました。
目的
・より美味しいチョコレートを造る
収穫したカカオを使い、これから東京農業大学とともに発酵実験を実施します。
この栽培・発酵の研究で得た知見を、世界各地で取引しているカカオ農園とシェアしていくことで、さらに品質の高い、理想の味わいのカカオの栽培を目指します。
・カカオの生育方法論の確立
地球環境の変化に対応するため、私たちはカカオの栽培に関する研究に取り組んでいます。近年、カカオの価格高騰の背景には気候変動の影響があり、従来の適地での栽培がますます難しくなってきています。そこで、暑い地域や寒い地域といったこれまで栽培が難しかった環境でも、安定的にカカオを育てるためのノウハウを蓄積できるよう研究をしています。こうした取り組みを通じて、将来にわたって持続可能なカカオおよびチョコレートの生産体制を確保することを目指しています。
今後の展望
今後は東京でカカオの発酵実験を行い、発酵条件の分析・評価などを実施します。この発酵が成功すれば、さらにカカオ豆の焙煎などを経てチョコレートを造っていきます。
昨年に引き続き、本年もMinimalの各チームのスタッフが現地を訪問し、実際にカカオの収穫を行いました。日頃は製造や販売を担当しており、カカオ豆に触れる機会はあるものの、カカオの実に触れたり、収穫を体験したりすることはほとんどありません。こうした中で、スタッフ自らが収穫作業に携わることにより、カカオに対する理解を一層深める貴重な機会となりました。