幻のメロン!?「優香(ゆうか)」とは。茨城県「ファーム長洲」訪問記

2024.06.10 #from Staff

東京から特急電車で1時間半、茨城県水戸駅からさらに太平洋を望み、車で30分ほどで到着する鉾田市。
東には太平洋、近辺には涸沼や霞ヶ浦、北浦などがあり、水辺に囲まれた地域です。

Minimal祖師ヶ谷大蔵店では、ここ鉾田市の「ファーム長洲」さんで栽培されたメロンを使って、6月から期間限定でショートケーキをご用意します。

Minimal代表山下とシェフ奥野が、ファーム長洲さんを訪れ、3代目の長洲陽介さんにメロン栽培のこだわりを伺いました。


ファーム長洲・3代目の長洲陽介さん(写真提供:ファーム長洲)

半世紀以上メロンに向き合い続ける「ファーム長洲」

茨城県はメロン生産量日本1。
その中で鉾田市は産出額全国1位を誇るそうです。

 「ファーム長洲」は、この鉾田市で3代にわたり50年以上もメロンを栽培しています。

メロンづくりで特に重要な3つの条件である「水はけの良い土壌」「昼夜の寒暖差」「日照時間の長さ」が満たされた、メロン栽培に最適な土地を有します。

アンデスやクインシーなどさまざまな種類のメロンがありますが、Minimalでは時期に合わせた最適なメロンとして、6月初旬は「イバラキング」を、それ以降は「優香」という品種のメロンを使わせていただきます。 

今回は特に使用期間が長い、優香についてお話を伺いました。

”最高のメロン”と評される、希少品種「優香」

優香は栽培がとても難しいことから、市場には中々出回らない希少品種です。

長洲さんは「普通他のメロンは80点以上のものを90%近くつくれるが、優香はそれより全然低く難しい」と語ります。

細心の注意をはらって丁寧に扱っても、実が割れたり、傷がついたりといったケースがでてしまうことから、市場にはなかなか出回らず、幻のメロンとも言われています。

優香は、まずその見た目が特徴的です。

メロンといえば網目模様ですが、優香はその網目模様が薄く、さらに薄緑ではなく黄金のように淡い黄色をしています。

もともとは他のメロンと同様に緑ですが、実が熟してくると黄色く変色する性質をもっています。

他のメロンにはない芳醇ながら強すぎず洗練された香りと、柔らかくて厚みのある果肉をもち、”最高のメロン”と評されることも。

収穫時期になると、ハウス全体にメロンの甘く芳醇な香りが漂うそうです。

喉に残るイガイガした感じなどの雑味がなく、後口もさっぱりとしていて、優香の名の通り余韻まで優しく爽やかです。

 

丁寧に時期を見極めて、「完熟」状態で収穫

 メロンの栽培方法はさまざまですが、通常ひとつの蔓(つる)にメロンの実を14個ほど残す栽培方法が多くみられます。

しかし優香は、1本の蔓に厳選した2つの果実だけを残して栄養を集中させて育てられます。

葉も重要で、大きくて肉厚の葉があることで、甘味、形、大きさのバランスのとれた実が育ちます。

しかしメロンの葉は湿度に弱いため、常にハウス内の温度と湿度を小まめに調整しなくてはなりません。

実が大きく成長した後は、水分を一切与えず収穫まで待つことで、ぐっと糖度をあげます。

収穫後に追熟する方法もありますが、収穫してしまったらそれ以上糖度は上がりません。

追熟し柔らかくなると、舌の感覚では甘くなったように感じますが、実際糖度は収穫した時に止まってしまうのです。

さらに収穫にも特別な手間がかけられています。

交配から60日後などと決めて収穫する品種もありますが、優香は長洲さんがひとつひとつ目で見極めて、収穫時期を判断しています。

実際にファーム長洲さんで栽培されている様々なメロンの試食もさせていただきました。品種や収穫時期によって驚くほど味わいの特徴が異なり、カカオもそうですが、農作物のおもしろさを実感した訪問となりました。

手間暇かけて育てられた香り豊かなメロンを使ったショートケーキは、Patisserie Minimal 祖師ヶ谷大蔵のみで2024年6月6日(木)より販売します。

主役のメロンを、ホワイトチョコレートの生クリームがひきたてる、他にはないショートケーキです。クリームにはバニラと塩も用いており、メロンの甘味と香りをより引き立てます。

ファーム長洲さんが手間暇かけて育てられたメロンを、丁寧にひとつひとつショートケーキに仕立てます。

ぜひ季節限定の特別なメロンを使ったショートケーキを、祖師ヶ谷大蔵店でご賞味ください。

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