2021年8月18日に、JICAニカラグア事務所が主催の「-ファインカカオに向けた第1歩- ニカラグア カカオ農家によるチョコレート試食セミナー」をオンラインで行いました。
日本とニカラグアをオンラインで繋ぎ、ニカラグアの5つの農家さんとJICA職員の方、Minimal代表の山下や、エンジニアリングディレクターの朝日、他スタッフ20名超が参加する中で、チョコレートの試食とカカオ豆のフィードバックセミナーを行いました。日本とニカラグアの時差16時間を考慮して日本時間早朝8時からの開催になりました。
同じ国のカカオ豆でも、農家によってさまざまに異なる管理方法
セミナーではまず、カカオ農家の皆さんから生産概要を説明いただきました。
同じニカラグア国内でも、その生産方法には個性があります。除草管理や苗木の剪定、衛生管理、収穫するカカオの選定方法、また発酵日数など、それぞれで工夫している点や注力している部分を説明いただき、さらに今後の展望なども伺いました。
チョコレートの実食と品質向上のためのフィードバック
後半は、チョコレートを実食しながらMinimalエンジニアリングディレクターの朝日によるカカオのフィードバックを行いました。
チョコレートは2021年5月に、ニカラグアから5つの農家さんのカカオ豆を送っていただき、それを東京・白金高輪の工房でチョコレートに加工しニカラグアに返送したものです。
フィードバックした内容について農家の方から質問もいただき、予定終了時間まであっという間に過ぎてしまいました。
JICAニカラグア事務所の所長や、農家さんのご感想
JICAニカラグア事務所の高砂所長より以下のようにコメントをいただきました。
「チョコレートやカカオについて教えていただいてありがとうございました。子供からお年寄り、女性、男性、また人種を超え、多くの人が大好きなチョコレートは、皆を幸せにするパワーがあります。おいしいチョコレートを生み出すためのきっかけを、ニカラグアのカカオ農家さんとBaceさんとの連携の下、このセミナーの開催で創り出すことができて光栄です。」
また、参加したニカラグア農家さんからも、
「自分たちが生産するカカオ豆の強みや弱点を知ることができました(ラ・カンペシーナ農家)」
「自分たちのカカオ豆がチョコレートになったものを試食できたことが、本当によかったです。そしてそのチョコレートの味を評価してもらったのは初めてです。もっとカカオ豆の質を良くしたいと思いました(リオ・デ・アグアビバ農家)」
「このチョコレート試食セミナーに参加できること自体、誇りに感じています。また他の農家と参加することで、多くの学びを得ることができました(フロール・デ・パンカサン農家)」
「もっとよい質のカカオ豆を作りたいと思いました(カカオニカ農家)」
「今後日本からも注文が入ることを期待しています(カカオニカ農家)」
「具体的にどこが悪いかセミナーで教えてもらったおかげで、何に取り組めばいいのか分かりました(コセムクリン農家)」
というコメントをいただきました。
最後には、参加者全員で記念撮影をして終わりました。
美味しさはもちろん、農家さんにも還元できる
三方良しのチョコレートのために
Minimalでは、プランテーションの名残があるカカオ産業のサステナブルな経済的自律を目指し、技術支援やフェアでエシカルな取引を行っています。
2019年には、カカオ農家の収入を高めていくこと事に繋げる目的で、ODA(政府開発援助)案件化調査をJICA(独立行政法人国際協力機構)から受託し、実施致いたしました。1年間のプロジェクトを通してニカラグアのさまざまな農家さんと出会い、実際に豆の購入もしています。
そして、今回のオンラインセミナーはプロジェクト後もJICAニカラグア事務所や現地の農家とコミュニケーションを続けることで実現することができました。
日本とニカラグアは距離で言えば遠く離れています。しかし、カカオとチョコレートというスイーツを通して繋がっていけることを実感しました。
これからも日本とカカオ産地をチョコレートを通して繋ぎ、両者にとってのサステナブルな関係を続けることで、社会貢献を続けていきたいと思います。
Minimalでは、ニカラグア産カカオ豆から絞った搾ったフレッシュな「カカオバター」を使ったオリジナルのホワイトチョコレートを使った「カカオレアチーズケーキ」を販売しております。
ぜひニカラグアの地にも思いを馳せながらお楽しみください。