毎年猛暑が続く日本では、夏の風物詩としてかき氷の需要が増え続けています。
進化系かき氷が次々に出現する今、納涼を感じる美味しさはもちろん、熱中症対策としても注目される「かき氷」について、歴史やトリビア、次なるトレンド!?もご紹介します。
※Minimal富ヶ谷本店2025年8・9月限定「チョコレートかき氷 -桃-」
▼目次
・日本最古のかき氷の記録は、枕草子
・大昔は洞窟で、天然氷を保存
・庶民が食べるようになるのは明治時代
・トリビア | 屋台のかき氷シロップはどれも同じ味!?
・トリビア | 天然氷は頭が「キーン」となりにくい!?
・熱中症対策にかき氷!
・世界各地で楽しまれるかき氷
・かき氷の新トレンド | チョコレートをそのまま削り出したかき氷!?
日本最古のかき氷の記録は、枕草子
日本におけるかき氷の歴史は古く、史料として初めて確認できるのは、平安時代の清少納言の『枕草子』と言われています。
削り氷にあまずら入れて、あたらしきかなまりに入れたる。
かき氷は「削り氷(けずりひ)」と呼ばれ、甘葛(あまづら)というシロップをかけ、金属製のお椀(かなまり)で楽しんだ様子が記録されています。
大昔は洞窟で、天然氷を保存

「氷」の活用自体は、もっと古く、奈良時代にはすでに「氷室(ひむろ)」が設けられていました。
氷室とは、山中の洞窟の天然貯蔵庫です。冬に自然の氷を切り出して保存し、夏に取り出して使います。奈良時代にはすでに宮中で暑気払いを行っていたと言われています。
しかし、真夏に山中の氷室から京都に運ぶ間にどんどん氷は溶けるため、かき氷を食べられたのはほんの一部の貴族階級に限られていました。
庶民が食べるようになるのは明治時代

一般庶民の手に届くようになるのは明治維新直前の1862年で、横浜に開業した「氷水屋(こおりすいや)」が日本初のかき氷屋と言われています。
手がけたのは中川嘉兵衛(なかがわ かへえ)。日本の製氷業の祖となった実業家です。
明治2(1869)年には、町田房造(まちだ ふさぞう)が本格的なかき氷店を開き、日本初のアイスクリームを販売しました。
その後、製氷技術が発達し、「人工氷」の製造と氷削機(ひょうさくき)の開発で、明治20年ごろには庶民の間でもかき氷は広く親しまれるようになりました。
トリビア | 屋台のかき氷シロップはどれも同じ味!?

屋台で売られている昔ながらのかき氷には、「イチゴ味」や「メロン味」がありますが、じつはベースとなるシロップは共通で、着色料や香料によって違いがつけられています。
同じ味のシロップを違う味のように感じるのは、脳の錯覚を利用したものです。視覚で「赤い」ものを「イチゴ」と言われると、脳はそのように意識するため、舌でも感じるようになります。
ちなみに「ブルーハワイ」は、特定のフルーツではないのですが、炭酸系の色や香りをつけるメーカーが多いようです。
トリビア | 天然氷は頭が「キーン」となりにくい!?

かき氷を急いでかきこむと頭がキーンとして動けなくなる経験をされた方は多いと思います。
これは「寒冷刺激による頭痛」(かつての名称はアイスクリーム頭痛)と呼ばれる現象だそうです。
「冷たい物が喉を通過するとき、喉にある三叉(さんさ)神経が刺激され、脳が冷たさを「痛み」と勘違いして頭痛が起きる」また「冷たいもので急に喉が冷えると、人体は一時的に血流量を増やして温めようとし、頭につながる血管が膨張することから頭痛が起きる」と仮説が立てられています。
ところが、天然氷のふわふわかき氷は食べてもキーンとならないことで知られています。
天然の氷は、時間をかけて固まり、不純物も少ないことから、氷を削る前に-4℃くらいまで温められるため、人工の氷(-12℃程度)に比べて「冷たすぎない」ためと言われています。
どちらにしても、ゆっくり食べることで頭痛は避けることができそうです。
※参考:日本アイスクリーム協会 https://www.icecream.or.jp/iceworld/qa/09.html
熱中症対策にかき氷!
猛暑が続く中、非常に懸念されるのが熱中症です。
かき氷は、熱中症の予防で注目されており、工事現場や会社の休憩室で取り入れる事例もあるほど。
熱中症対策用のかき氷には、塩分補給がカギになるため、「0.1〜0.2%の塩分」を加えることが有効とされています。
塩分と甘味を含む氷は体に吸収されやすく、汗で塩分を放出して人体を整えてくれます
世界各地で楽しまれるかき氷
世界的な猛暑が続く中、各地でかき氷は楽しまれています。
代表的なものを挙げてみました。日本でも食べられる世界のかき氷がたくさんあります。
🇰🇷 韓国:パッピンス
※イメージ
細かく削った氷に、あずき、小豆餡、フルーツ、練乳、ゼリー、アイスクリームなど多彩な具材をトッピング。モダンアレンジできな粉やチーズケーキをのせたバージョンも人気です。
🇹🇼 台湾:バオビン/シュエホワビン
※イメージ
かき氷の上にタロイモ団子、仙草ゼリー、ピーナッツ、フルーツ、黒糖シロップなどを載せたバオビン。氷自体にミルクやチョコレートの味をつけて、ふわふわっとしたやさしい口当たりのシュエホワビンも人気。
🇵🇭 フィリピン:ハロハロ
※イメージ
「混ぜこぜ」の意味。カラフルな寒天、ナタデココ、豆類、ウベアイス、レチェフラン、練乳などをミックス。
🇮🇷 イラン:ファールーデ
※イメージ
細かい氷とデンプンでできた麺に、ローズウォーターとライムジュースをかける独特なスイーツ。
🇺🇸 アメリカ:スノーコーン
※イメージ
粗めの氷にカラフルなシロップをかけたもの(主に北米)。より細かい氷にコンデンスミルクやマシュマロをのせたものはスノーボールとも呼ばれます。
かき氷の新トレンド!? | チョコレートをそのまま削り出したかき氷
Minimalも“チョコレートを使ったかき氷”が好評で、毎年販売しています。
暑い夏に、ぜひお店でお楽しみください。
アイスがひと玉潜んだ、毎年夏の定番かき氷
富ヶ谷本店限定・期間限定(2025年6月2日~2025年9月30日)で展開する、特製かき氷。
今年は前半・後半で異なる内容でご用意しました。
前半(6・7月):チョコレートかき氷
※詳細はこちら
※祖師ヶ谷大蔵店では、この「チョコレートかき氷」のアレンジVer.を8・9月の期間限定で提供

後半(8・9月):チョコレートかき氷 -桃-
※詳細はこちら


チョコレートをそのまま削った、かき氷
麻布台ヒルズ店限定・期間限定(2025年7月1日~2025年9月30日)で、コースメニューの1品として登場するチョコレートかき氷。
カカオ本来の甘味も感じる「CLASSIC」に、ハーブやスパイスのようなカカオ由来の香りを感じる「SAVORY」をブレンドし、そのまま氷に仕立てました。

▼Minimalカカオ・チョコレートのコース -Sense of wonder- SUMMER EDITION
【提供期間】2025年7月1日~2025年9月30日
【価格】7,900円(税込)
【取扱店】Minimal The Specialty 麻布台ヒルズ
※詳しくはこちら
年々暑さ増す夏の時期を、涼やかなかき氷で元気に乗り切りましょう。