茨城県の南東部に広がる湖、霞ヶ浦。
そこから北東に少し進んだ場所に、爽やかにブルーの旗がはためく「風早いちご園」があります。
ここで苺を育てているのが、元料理人の風早さんです。
Minimal祖師ヶ谷大蔵店では、「風早いちご園」の苺を使って、1月からパフェやショートケーキをご提供します。
2024年冬、Minimalスタッフは苺をより深く理解するために風早いちご園を訪れました。
※中央:風早いちご農園の風早さん
温度管理から収穫作業まで、ひとつひとつを丁寧に
早速畑のハウスに案内していただきました。
外からは普通のハウスのように見えますが、中から見るとビニールが二重になっています。
苺は気温が5度を下回ると休眠してしまうので、温度を一定に保つ必要があります。
実はハウスの中に二重カーテンが設置されていて、さらにそこから15℃前後の地下水を散水できる仕組みになっているのです。
散水といっても、苺に水をあげるわけではありません。カーテン上面に散水することで、室内からの放熱を抑制しているそうです。
風早さんは一日に何度もハウスに入って温度と苺の状態を確認し、高ければ窓を開けて温度を下げたり、湿度にも気を配っています。
早朝からの収穫作業
実は、苺は夜に栄養を蓄え、その蓄えた栄養を使って昼間に太陽の光を浴び光合成をします。
そのため実は苺が1番美味しい時間帯は、栄養を蓄えきった太陽が出る直前です。
その美味しい瞬間の味わいを楽しんでもらえるよう、収穫作業も太陽が昇る前の早朝に行なわれています。
また、その収穫作業もとても丁寧に行なわれています。
苺はフルーツの中でも特に繊細で、一度落としただけでも売り物になりません。
必ず両手でとり、かごに重ねていくのではなくひとつひとつ並べるように収穫しているそうです。
畝(うね)を高くして苺が地面にぶつからないようにして、収穫も丁寧にひとつひとつ人の手でおこなっています。
有機素材をふんだんに使った堆肥での土づくり
さらに土づくりにもこだわりがあります。
苺ハウスの奥に進むと、堆肥の山が!
もみ殻や米ぬか、さらに豚ぷんや蟹殻などが入った自家製の堆肥です。
夏場に太陽の熱でしっかりと消毒し土を休ませることで、連作障害が起きにくい健康的な苺が育つそうです。
働く人のことを考えた環境整備
ハウスの周りの土の上には、厚手のシートがひかれていました。
このシートがないと、雨が降る度靴が泥だらけになってしまいます。
休みなく毎日働く場所なので、「あそこ歩きたくないな」とスタッフたちが思わないようにシートを敷いて歩きやすくしているそうです。
苺のことはもちろん働く人の環境など、隅々まで気を配って完成する苺です。
また、苺の様子を見る際、風早さんは苺にポジティブな言葉をかけるそうです。
日本では古来から「言霊」という言葉もある通り、良い言葉が良い影響を与えるのは、人だけではないのかもしれません。
手間をかけて育てると、こんなにも美味しくなる
風早さんが育てているのは、とちおとめという品種です。
聞き馴染みがある品種ですが、一口食べると、とちおとめの概念を覆すような芳醇な香気と甘酸っぱさを感じることができます。
ひとことでとちおとめと言っても、つくる人、農園が異なるだけで、こんなにも多様な魅力を発揮するのだと感じることができる味わいです。
カカオ豆も、品種や産地に加え、その年の天候や育てる農家さんによって味わいが驚くほど異なります。
農作物のおもしろさは、遠く離れた赤道直下のカカオ産地でも、身近な苺でもかわりません。
※苺は先に熟しはじめる先端が一番甘いため、先端がたくさんあると言える四角い苺が美味しいそうです
苺を存分に楽しむ、期間限定パフェ
チョコレートを専門としたパティスリー、Patisserie Minimal 祖師ヶ谷大蔵店では、季節ごとに旬のフルーツとチョコレートを使ったパフェをご提供しています。
この冬は、風早農園さんの苺をふんだんに使ったパフェをご用意しました。
トップには薄くスライスした苺を繊細にチョコレートアイスの周りにのせ、さらに苺をサンドしたエクレアを添えています。
エクレアは、スライスした苺をカスターと生クリームを使ったディプロマットクリームと一緒にサンドし、さらにエクレアの表面にはバニラビーンズを混ぜたホワイトチョコレートを上掛けしています。
中段にもフレッシュな苺をたっぷりと使い、下段には果肉の食感を残し苺の赤色がしっかりでるよう高温で煮詰めた苺ジャムを使ったアイスも用いて、最後まで苺をお楽しみいただける構成としています。
チョコレートアイスや爽やかなレアチーズケーキなど、苺を楽しむための全10パーツで、苺とチョコレートのここだけの共演をぜひお楽しみください。
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また、Minimal麻布台ヒルズ店でも1月~3月のアフタヌーンティーでも風早いちご園の苺をお楽しみいただけます。
※アフタヌーンティーの詳細はこちら