夏の季節限定商品「ガトーショコラ ソフト -パッションフルーツ-」の開発秘話を、開発担当の片岡が語ります。
すべてのパーツに、パッションフルーツを
片岡
パッションフルーツは甘酸っぱいトロピカルな風味が持ち味で、夏に美味しく楽しめるフルーツです。ちなみに、ハワイでは「リリコイ」と呼ばれ、ハワイの代表的なフルーツとして知られています。
このパッションフルーツをたっぷり使って、暑い夏に食べやすいガトーショコラを開発しました。
片岡
ガトーショコラは3パートで構成しています。特にこだわったのは、すべてのパーツにパッションフルーツを入れることでした。
トップの「グラサージュ」には、パッションフルーツのピューレとフレーバー茶葉を混ぜ込んでいます。
真ん中にある「ホワイトチョコレートのガナッシュ」にはパッションフルーツのピューレ。
それを包む「ガトーショコラ生地」には、パッションフルーツカードを入れました。
どこを食べても甘味と酸味が香るパッションフルーツが楽しめて、全体として複雑性がありながら調和する味わいに仕上げました。
ガトーショコラ生地に、華やかな'Arhuaco
片岡
ガトーショコラ生地に使用したチョコレートは、Minimalの板チョコレートで大人気の「'Arhuaco(アルアコ)」を使いました。
カカオ本来の華やかな香りと軽さや、果実感が特徴です。パッションフルーツのフレッシュな酸味と甘味を主役に置きつつも、チョコレートの渋味や甘味で食べやすい味わいに仕上げています。
“中だね製法”によるソフト生地に焼き上げ、しっとりした食感で味わえます。
酸味を控えめにして、多彩な風味を
片岡
全体の味わいで特に気を配ったのは、「酸」の調整でした。
以前にもパッションフルーツを使ったガトーショコラを開発したことがあり、そのときはレモン果汁も加えて思いっきり酸味を強めた味わいにしていました。
今回はパッションフルーツの美味しさを多彩な角度から楽しんでいただきたいという思いがあり、重層的なバランスをとった風味を目指しました。
酸味を調整するには、渋味や苦味や甘味などの強度を高め、バランスをみていきます。
今回、渋味は「'Arhuaco(アルアコ)」。苦味はフレーバーティーの茶葉。甘味はホワイトチョコレートという形でそれぞれ付加して、微調整を繰り返しました。
パッションフルーツの酸味を出しながらも、全体が単調に陥らない風味の複雑さを表現できたと思います。
隠し味に、トロピカルな茶葉
片岡
トップの「グラサージュ」に、フレーバー茶葉を隠し味に入れています。
ポートランド発のスペシャルティ・ティーカンパニー「SMITH TEAMAKER(スミス・ティーメーカー)」の『パイナップルグリーン アイスティー』を選びました。
スッキリとした味わいの中にトロピカルなエッセンスを持つ茶葉です。
そのままでは風味が強かったので、お茶として煮出して乾燥させ、細かく砕いて入れています。
茶葉のトロピカルな風味が、苦味とともに華やかな香りを添えています。
一緒に飲み合わせるペアリングドリンクには「レモングラスほうじ茶」をおすすめしています。
レモングラスの香りとスッキリしたほうじ茶が、パッションフルーツの酸を底上げし、夏らしい爽快感ある風味を楽しめると思います。
夏の暑い日に、ぜひ冷蔵庫でよく冷やしたガトーショコラを爽やかにお楽しみください。
商品情報
「ガトーショコラ ソフト -パッションフルーツ-」
価格:3,650円(税込)
販売チャネル:代々木上原店・麻布台ヒルズ店