創業前夜。アパートの1室から始まったMinimal平成物語。

2019.04.12 #Minimal's Story & Report

Minimalが渋谷区富ヶ谷にオープンしたのは2014年12月1日、平成26年。

まだ5年ですが、平成の終わりということで色々と思い返していました。

 

オープンを12月1日に決めましたが、それまでに決めることは山積みで時間が足りなかったので、急遽創業メンバーは1つのアパートでルームシェアをすることに。

ビジョンをぶつけ合ったり、事業計画を考えたり、部屋の中で試作をしたり。

ブランド名を出し合ったり、店舗やパッケージのデザインを議論したり、まさに寝食をともにしていました。

このルームシェアは、計画が高速で進んでいったのも良かった点ですが、長い時間を一緒に過ごして、メンバー同時の価値観を理解出来たり、それぞれの計画の背景が全員で共有できているので問題や悩みが生じたときも、ブレずに全員で突き進める土台をつくれた、という意味でもとても貴重な時間でした。

Minimalへの想いは同じでも、もともとは全く違う人生を歩んできたメンバー。食い違うことも多く、この期間がなければオープン後にきっとぶつかったりして時間をロスしていたと思うので本当に良かったです。

(その後、予定通りオープンからちょうど1年でルームシェアは解消しました。笑)

 

「新しいチョコレートの体験を世の中に広めるんだ!」と息巻いて毎日疾走していたので、学園祭前の1週間がずっと続いている青春(?)のような日々でした。

この期間で様々なことを決定したり、いろいろな事件があったのですが、レシピ開発以外で特に今でもMinimalの軸となっている3つの話をご紹介します。

 

①Minimalというブランド名

「チョコレートを素材から捉え直す」「日本ブランドとしてシンプルな引き算の発想でチョコレートをつくる」という方針は一番最初に決まっていたのですが、これを一言で表すブランド名をつけるのに苦戦していました。毎日話し合いながら1ヶ月は決められなかった記憶があります。

最後にどうやって決まったか。

1人、この話し合いにずっと参加出来ていなかったメンバーが状況をキャッチアップしてすぐに「ミニマルデザインっぽいね」とひとこと言ったのです。

なんでこの言葉が出てこなかったか不思議な程に、全員が直感的に「これだ!」と明確に自信を持った表現だったので、その場で「Minimal」に決まりました。

 

 

食のブランドとして私たちが最優先するのはMinimalらしいものづくりです。私たちの想いが詰まった「Minimal」という名前がある限り、ブレることはありません。

 

②「男性に愛されるブランドになりたい」

店舗やパッケージのデザインを考えている時に葛藤がありました。

私達は「チョコレートを嗜好品として広めていきたい」「いつかコーヒーやワイン、ウイスキーのようにチョコレートにもなって欲しい」という想いを持ち続けています。これは比較的男性がターゲットで、デザインも男性的な要素が増えます。

一方、チョコレートファンの多くは女性のお客様。最初は「お客さんに来てもらうなら女性に好まれるトーンにするべきだよね」という話から始まっていました。

ただやはり「自分達が叶うと信じている未来のシーンに向けて進めないとMinimalをやる意味がない」という判断にいたり、チョコレートブランドにしてはかなり男性的なトーンのデザインになりました。

正解か分からないですが、デザインについてはピリつくような議論を何度も重ねた感覚を今でも覚えています。

今では男性・女性という考え方よりも10年後・20年後に嗜好品の作り手としてありたい存在感を意識するようになりました。

 

③商品名は産地ではなく「フレーバー」

Minimalに欠かせないコンセプトのひとつが「コミュニケーション」です。

例えば全店舗、店内がカウンターになっていてどこにいてもお客様とお話をすることが出来ます。

チョコレートの型はオリジナルで、ランダムな形をしています。美味しく食べられるサイズに割れる設計にしているのと、お客様が気分に応じて好きなパーツを食べることで「気付いたら新しい食べ方をしていた」というシーンを生み出すためのコミュニケーションです。

例えば「お酒を飲んでいる時は気付いたら小さいところをチビチビ食べていた」「大切な人と食べる時は気付いたら同じ形のところをシェアしていた」など。

ワークショップやイベントを出来る限り開催しているのもやはりコミュニケーションですが、大切にしているコミュニケーション中に『商品名』もあります。

私達の商品名は「NUTTY(ナッツのような)」などフレーバーを表すものがメインです。

一般的には「コロンビア70%」のように産地表記をされることが多いのですが、「産地にも目を向けて欲しいけど、まずは風味を楽しんでもらいたいからフレーバーを商品名にしよう」と決めました。

 

他にもここでは語り尽くせない事件もたくさんありましたが、やはりMinimalの平成の思い出は”創業”です。

これから来る新しい時代にもやりたいことが山積みでわくわくすることばかりですが、これからも新しい味わい、楽しい体験をお届け出来るよう日々励んでいきたいと思います。

 

そして今富ヶ谷本店と銀座店では、創業のレシピでおつくりした板チョコレート3種類を、当時のデザインで復刻してご用意しています。

《富ヶ谷本店・銀座店限定》「平成ありがとう!セット①」
~創業時のチョコレート限定復刻3枚セット~

・ハイチ産チョコレートの「NUTTY」
・ベトナム産チョコレートの「FRUITY」
・トリニダード・トバコ産チョコレートの「SAVORY」

200セットのみのご用意ですが、平成を振り返りながらMinimalの創業時を懐かしんでお召し上がりいただけるととても嬉しいです。

 

⇒富ヶ谷本店・銀座店のアクセスはこちら

 

 

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新しいチョコレートのおいしさ

余分なものを引き算し、
カカオそれぞれの風味を引き立てる。
素材と真摯に向き合うことで生まれた
新しいチョコレートの体験を。

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