ボンボンショコラは、高級ショコラトリーの代名詞とも言える一品で、小さく可愛らしい見た目や濃厚な風味から、世界中で愛されるスイーツです。
ショコラティエによる個性豊かな味わいを楽しめるボンボンショコラについて、種類や歴史をトリビアも織り交ぜながら掘り下げていきます。
ボンボンショコラとは?
ボンボンショコラは、チョコレートで外殻(シェル)をコーティングし、内部にさまざまなスイーツ(フィリング)を詰めた、小粒のチョコレート菓子を指します。
シェルの形状は、立方体や球形やハート型などさまざまな趣向が凝らされています。
フィリングの種類は多岐に渡りますが、主な4種をご紹介します。
1 ガナッシュ
最も代表的なフィリングは、ガナッシュ(生クリームなどを使ったチョコレート生地)を使用したものです。外側と内側の二重のチョコレートで濃厚な味わいを楽しめます。
2 プラリネ(ナッツ・キャラメル)
焙煎したナッツをキャラメリゼ(砂糖を熱してコーティング)したプラリネや、ナッツ類(アーモンドなど)を使用したものです。
3 フルーツ加工品
フランボワーズやオレンジなど、フルーツのピューレやゼリーが入ったものです。初期のボンボンショコラは、このタイプの砂糖漬けのフルーツ(オレンジピールやチェリーなど)が主流でした。
4 アルコール類
お酒を使用したフィリングです。ウイスキーやラム酒など大人向けの味わいを楽しめます。ウイスキーを詰めたものは「ウイスキーボンボン」と呼ばれ、1970年代には日本でブームになりました。
ボンボンショコラと聞くと、アルコール入りのウイスキーボンボンをイメージされる方も多いかもしれませんが、じつはさまざまな種類があります。最近では抹茶、黒ゴマ、柚子など日本の伝統的な食材を使った多彩なフレーバーも開発されています。
「ボンボン」の語源は、小粒のキャンディ
ボンボンショコラは、フランス語で「小さなチョコレート」を意味します。
「ボンボン」の語源はフランス語で「良い」「美味しい」を意味する「bon(ボン)」。これを2つ重ねた「ボンボン」は幼児語で、キャンディを総称して指します。
フランス語では正確には「ボンボン・オ・ショコラ」や「ボンボン・ドゥ・ショコラ」と呼ばれています。
トリビア1:ボンボンショコラの原型は保存食?
ボンボンショコラの起源をたどると、固形チョコレート(板チョコレート)の製造技術が確立された次のステップとして考案されたようです。
ボンボンショコラの原型は、砂糖漬けの果物(フルーツコンフィ)やナッツをチョコレートで包む形で生まれました。
当初は保存食としての意味合いが強かったようですが、次第に美味しさや見た目の美しさから贅沢品として貴族社会で進化をしていきます。
トリビア2:ボンボンショコラの普及の陰に「バロタン」あり?
現在のボンボンショコラにつながる様式の起源とされているのは、ベルギーのショコラティエ「ノイハウス」と言われています。1912年に、ジャン・ノイハウスJr.がナッツやキャラメルをチョコレートで包み、見た目も美しい一口サイズのお菓子に仕上げました。
1915年にはノイハウスの妻が、贈答品として美しさを保つ「バロタン(ballotin)」というギフト専用ボックスを考案しました。エレガントな包装箱を含めて商品展開したことで、ボンボンショコラは大きく支持を得ていくことになります。
トリビア3:ボンボンショコラは芸術作品?
ボンボンショコラは20世紀に入り、主にベルギーとフランスで盛んに進化を遂げました。ベルギーではプラリネが多く使われ、シンプルな形状が特徴です。フランスではガナッシュやフルーツピューレが好まれ、芸術的なデザインが重視される傾向があります。
現在、ボンボンショコラを芸術作品として仕上げるショコラティエが世界中で腕を競い合っています。国際コンクール「ワールドチョコレートマスターズ」では実技審査の種目に指定され、ボンボンショコラのあり方を広げています。
また、フィリングの構成にストーリー性(カカオ産地のジャーニーや異なるフレーバーのペアリングなど)を持たせて、味わいの追求をするショコラティエもいるなど、ボンボンショコラはその小さな形状の中に大きな可能性を秘めているスイーツといえます。
美味しさと美しさを兼ねたボンボンショコラは、贈り物として最適なアイテムです。
そのまま食べても美味しいですが、少し温めてよりクリーミーな食感を味わったり、コーヒーや紅茶、ワインなどと一緒に合わせてグッと気分を盛り上げて楽しむなど、多彩な楽しみ方ができます。
バレンタインデーやホワイトデーにぜひお気に入りの一粒を探してみてください。
Minimalのボンボンショコラ
Minimalでは、ブランド初となるボンボンショコラ「ザ・シングルオリジン」を、店頭では2025年1月13日より、オンラインストアでは2025年1月14日より販売します。
テーマは「THE Single Origin」(単一産地)です。
テーマにふさわしくこれまで使用してきた30か国のカカオ豆から、最もカカオ産地の違いがわかる8か国を厳選。ここにMinimalでしかできない10年間かけて直接農園に足を運んだ経験が生きています。
カカオの個性のみならず、ボンボンショコラにしたときのフレーバーや、その違いのわかりやすさを基準に、産地を選びに選び抜きました。カカオ豆による驚きの味わいや個性の違いをとことん体験できる至極の食べ比べをボンボンショコラでご用意しました。
創業からカカオ産地に赴き、高品質のカカオにこだわってきたMinimalが10年目にして、満を持してお届けする、THEを冠するにふさわしいシングルオリジンの特徴が際立った、8カ国の産地ごとのカカオの個性をぜひお楽しみください。