【Minimalがわかる4つのストーリー】その3:おいしく食べるためのデザイン

2022.01.28 #Minimal's Story & Report

創業のきっかけや想いからチョコレートの特徴や楽しみ方まで、Minimalにまつわるストーリーをお伝えしていく本連載。今回は「デザイン」についてお伝えします。
※他のストーリーはこちらから

 

Minimalのデザインとは、食べる体験の設計

チョコレートブランドを運営するうえで、欠かせない要素がデザインです。デザインは言うまでもなく、ブランドの世界観を伝える重要な要素です。

Minimalでは、デザインする時に大切にしている考え方があります。それはデザインとはおしゃれとかかっこいい、かわいいという感覚に加えて「美味しく、楽しく、新しく食べる体験の設計」であるという考え方です。

デザインというとパッケージなどが最初に思い浮かぶと思います。

想いを込めて丁寧に造ったチョコレートやチョコレートスイーツを美味しく食べていただくために、パッケージなどはわかりやすくデザインされています。

しかし、食べる体験の設計という観点で捉え直すと、例えば店舗の内装外装、店舗導線や、パッケージの形状や機能性、ブランドの背景にあるストーリーなども広義の意味でデザインであると考えます。

板チョコレートのデザイン

板チョコレートのデザイン

Minimalのデザインといって最初に思いつくのは、板チョコレートのデザインではないでしょうか。Minimalの板チョコレートは、多くのお客様に愛され、GOOD DESIGN賞の受賞もしているMinimalの中でブランドを代表するデザインの一つです。

実は、このデザインにはお客様の食べるUXを豊かにする提案が込められています。

まずデザインの全体ルールとして、直線だけで幾何学的に表現する事にしました。その方が割れやすくお客様が食べやすいという体験提供ができると考えました。

次にパーツごとに大きさや形状を変え、食べるときの気分によってパーツの大きさを選べるようにしています。たくさん食べたい時には上段を、ほんの少しだけ食べたい時には最少5mm角で楽しめます。また、様々な形状にデザインする事で、一口で食べる、かじる、舌触りのテクスチャーを変える、など食べ方を変え、風味の感じ方の違いを感じれる設計にしています。

板チョコレートの薄さは7mm~8mm、1つのパーツが約3g~4gになるように計算しています。それは薄い方が香りが立ちやすく、一口3g~4g程度が一番心地よいのではないかという考えからです。

この薄さとg数は、創業時に100パターン以上創業メンバーで食べ比べて、創業メンバーの感性でデザインしました。

少し休憩したい時、おつまみに使いたい時、ゆったり安らぎたい時、それぞれの気分に応じて自由な形に切って食べることができます。 正しい食べ方はありません。お客様のシーンに合わせて自由に楽しんでみてください。

そして、実は、富ヶ谷本店の外壁にもこの板チョコレートのそれぞれのパーツを模したデザインがあります。そして、これは創業メンバーが開店当初に手作りしたものです。素人の手作りなので、粗い部分もあるのはご愛敬です(笑)

ぜひ富ヶ谷本店にご来店の際はそんな点も一緒にお楽しみ下さい。

香りを閉じ込めるジップ

チョコレートのジップ

Minimalは引き算の感性で、カカオ豆の香りを最大限楽しんでいただきたいと思っています。

一般的にチョコレートは口溶けと甘味を楽しむ物ですが、Minimalチョコレートはそれに加えて香りを大切にした造り方をしています。そのため、Minimalのチョコレートはとても香り豊かです。 

実はチョコレートの香りはとてもデリケートです。揮発してしまったり、逆にチョコレートが空気中の他の香りや、ネガティブな匂いをすいやすいといった性質もあります。そのため、ワインなどと同じように空気に触れることに対しての管理が大切です。

そんなチョコレートの性質に真摯に向き合った結果、香りを少しでも長く持続させるために、Minimalのパッケージには、密封式のジップが付いています。密封する事で、パッケージの中から香りが空気中に逃げないように工夫しています。

また、開封後に食べ終えたら再度密封して冷蔵保存することで、豊かな香りを飛ばすことなく、時間を経てもずっとおいしく食べられるデザインになっています。  

創業当初から香りを大事にパッケージを選んでいます。

プチ情報的なMinimalチョコレートの楽しみ方として、パッケージをあけたら、ぜひ香りを嗅いでみて下さい。種類によって、あけた際の香りと食べた時の印象が違うものもあることに気づけるはずです。

そして、板チョコレートごとに比べてみると、香りだけですでに違いがあることにも気づけます。ぜひ、チョコレートの香りという観点でチョコレートを楽しんでみて下さい。
 

Minimalのロゴに込めた想い

Minimalのロゴは、ロゴマークである●と■と三本線、そしてロゴタイプで構成されています。このロゴには「Minimalのチョコレート造りと大切にしている考え方」を込めています。

まずロゴマークですが、●はカカオ豆、■はチョコレートを表しています。カカオ豆の仕入れから全て手仕事で行うBean to Barスタイルのチョコレート造りを示しています。

三本線は、カカオ農家、Minimal、お客様の三位一体を表します。

ロゴタイプはFutura(フツラ・フーツラ)をベースにデザインしています。
Futura(フツラ・フーツラ)は1923年にドイツのバウハウス(書籍印刷学校)で非常勤講師をしていたパウル・レンナー によって発表されたジオメトリック・サンセリフに分類されるサンセリフのローマ字書体です。

レンナーは幾何学形態を用いて、新しい「時代精神」基づいた合理的な書体設計を行いました。

Futuraとはラテン語で「未来」(英語の"future"に相当)の意味を表します。
Minimal - Bean to Bar Chocolate - をFuturaをベースにデザインする事で、廉価なお菓子でも、高級ショコラでもない、スペシャルティチョコレートという新しいチョコレートの未来を目指すというブランドの想いやビジョンを表現しています。

Minimal富ヶ谷本店のパフェ「Bean to Bar チョコレートパフェ-CACAO JOURNEY-」

パフェ

デザインとは、"美味しく食べる体験の設計である”ことの例として、富ヶ谷本店のパフェをご紹介します。

パフェには美味しさに加え、見た目のシズル感や構成がとても大事です。そこは、長年トップレベルのレストランでシェフパティシエとして経験を積んだ職人が担当していますので、ぜひ富ヶ谷本店で実際にご覧下さい。

ここでは、パフェを食べる体験の一番のポイントとして設計したコンセプトについてお話します。

このパフェのコンセプトは「カカオツアー:カカオ産地で世界一周」です。

世界地図

実はパーツに使っている4種類のチョコレートはすべてカカオ産地が違っており、パフェを食べることでカカオ産地で世界一周ができるというコンセプトになっています。

しかも、その4種類は、アジア、中南米、アフリカのそれぞれのカカオ豆を使っているため、食べる事で、カカオが生育する赤道直下をぐるりと一周できるのです。

パフェの味わいを追求するだけでなく、お客様にMinimalらしい情緒も一緒に楽しんでもらえる体験の設計をMinimalではとても大事にしています。

Minimal The Baking 代々木上原店の「チョコレートアフォガート STEP by ONIBUS」

アフォガート

食べる体験の設計として、ガトーショコラ専門店の代々木上原店でも面白いイートイン商品があります。それは、チョコレートアフォガートです。

代々木上原店ではガトーショコラとペアリングを楽しむというコンセプトのお店であり、日本中の素晴らしいスペシャルティコーヒーを仕入れてバリスタが提供しています。

スペシャルティコーヒーとスペシャルティチョコレートの共通点は南国の果実の種である事と、その素晴らしい酸味です。アフォガートをデザインするときに、この酸味を直感的に楽しく味わってもらって、知ってもらいたいと考えました。

一般的に提供されるチョコレートアフォガートの多くは、コーヒーの苦味とチョコレートの甘味を合わせています。Minimalでは、上述のキレイな酸味を知っていただくというアフォガートをデザインしました。

使用したエスプレッソは東京でスペシャルティコーヒーシーンを牽引してきたONIBUS COFFEEさんのSTEP。キレイな酸味のあるSTEPで抽出したエスプレッソに、酸味のあるチョコレートのアイスクリームを合わせる設計にデザインしました。

両者を合わせることで、カカオ豆とコーヒー豆のキレイな酸味とチョコレートの甘味が絶妙なバランスで広がり、これまでのチョコレートアフォガートとはひと味違った新しい食べる体験をしていただけます。ぜひ代々木上原店でお試し下さい。

デザインの可能性は無限大。食べる体験をもっと豊かに。

Minimalではお客様の食べる体験を少しでも豊かにしたいという思いでデザインをしています。

デザインと言う行為の裏側には、そこに込めた想いやコンセプトがあります。ブランドとしての想いやコンセプトを大事にした時、デザインの可能性は無限大であると感じます。

そして、ここまでご説明したデザインは、Minimal全体のほんの一部です。

ぜひMinimalのお店にご来店頂いた際や、ECで購入して商品を手に取って頂き、その裏側に込められた食べる体験デザインに思いを馳せて頂き、想像して頂けると嬉しいです。

お客様の食べる体験を豊かにしたい!という創業から変わらない想いを大事にこれからも世の中になかった、もっと美味しくなる体験デザインに挑戦し続けていきたいと思います。

 

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