【お年賀の作法5点】お年賀は玄関では手渡さない!?

2024.12.27 #from Staff

年末年始の帰省で実家や義実家に「お年賀」の持参を検討されている方や、仕事の年始回りで会社の新年のご挨拶を検討されている方がいらっしゃると思います。

知っているようで知らない「お年賀」の作法について押さえていきましょう。

作法1:お年賀を贈る時期は、正月から7日間?

お年賀の慣習は、日本古来の伝統で新年に「歳神様」をお迎えしてお供えをしたことに端を発します。

今でも玄関に門松を飾り、鏡餅をお供えするのはそのためです。歳神様へのお供え物は「御歳魂(おとしだま)」と呼ばれ、これが変化して子どもへの「お年玉」を贈るようになりました。

お年賀は、新年のご挨拶として贈るため、一般的には元旦を避けて1月2日から松の内(正月の松飾りのある期間)までとされています。(松の内は地域によって異なり、関東地方は1月7日まで、関西地方、山陰地方、名古屋は1月15日までです)

新年のご挨拶が松の内を過ぎてしまった場合は、「寒中御見舞」として立春までの時期に訪問します。

訪問する際は、相手の都合を聞いてから伺います。元旦や午前中は避け、午後1時ごろの訪問がおすすめです。

作法2:郵送で送るのはNG

お年賀は「今年もよろしくお願いします」というご挨拶の意味があり、目下の者から目上の者へ贈る形が一般的です。

年始のご挨拶で訪問する際に直接手渡す慣習のため、お中元やお歳暮のように郵送や宅配便で送ることはしません。

オンラインストアなどで購入し一度ご自宅で受け取ってから持参する場合は、伺う予定の数日前までに手元に届いていると安心ですね。

お年賀には「のし紙」を付けます。

のし紙の水引は、一般的にお祝いに用いられる紅白「蝶結び」で構いません。水引の結び目上部に「御年賀」または「御年始」と表書きします。

ちなみに、水引には、「結び切り」と「蝶結び」の2種類があります。結び切りは簡単に結び直せないことから、何度も繰り返したくない贈り物に選びます。蝶結びは何度でも結び直せるため、何度あっても嬉しいお祝い事に選びます。お年賀は新年の挨拶として何度も繰り返したいことから、蝶結びを選びます。

実家や義実家のように親しい間柄で、お年賀よりも手土産として持参して相手に気を遣わせないようにする場合には、のし紙に白紙のものを使います。表書きは「御挨拶」としましょう。

作法3:お年賀の相場は3,000円~

お年賀は、手土産として持参するもののため、受け取る相手が負担に感じないような価格帯が推奨されています。具体的には3,000円程度が一般的です。
ただし、実家や義実家に宿泊するなど、相手に合わせて5,000円程度の価格帯で用意する場合もあります。

作法4:お年賀は玄関では渡さない

相手宅を訪問した際に、お年賀は玄関では渡さず、お部屋に通された際に渡します。

玄関では軽くご挨拶をしてから、居間などであらためて新年の挨拶をしてお年賀を渡します。仏壇のある家庭であれば、ご仏前にもご挨拶をします。

実家の場合は、そこまで堅苦しく考える必要はありませんが、親しい仲だからこそ新年の挨拶はきちんと礼儀をわきまえると素敵ですね。

作法5:ご挨拶に添える言葉は?

贈り物をする際、つい「つまらないものですが」という言葉を添えてしまいがちですが、新年の挨拶としては必ずしもふさわしくないという考え方もあります。

言い換えとしては、
「ささやかですが」
「心ばかりのものですが」
「ほんの気持ちですが」
「お口に合うとよいのですが」
「お気に召すと嬉しいのですが」
など少しポジティブな言葉を添えてみてください。


新年のご挨拶は、お世話になっている方々への感謝を自然に伝えやすいタイミングです。
ぜひ、気の利いたお年賀を持参し、新しい年をお迎えください。

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